しごとサポート西部の栗林でございます。
現在は主に窓口での相談業務や、超短時間雇用の対応等の業務を担当しております。
さて、皆さん『超短時間雇用』をご存知でしょうか。
今回は『超短時間雇用』とは何か、実際にどのような事例があるのかをご紹介させていただければと思います。
『超短時間雇⽤』って?
障害のある方の就労については、「20時間以上/週の勤務」が原則となっています。
東京大学先端科学技術研究センター准教授の近藤武夫先生が、新しい働き方のモデルとして「超短時間雇用」を提唱されています。
詳しくは割愛しますが、簡単に説明すると『1日4時間以下の短い時間で』、『決められた業務のみ』に取り組む働き方のこと。
短い時間なら働けるのに……これならできるのに……といった、働く力はあるのに現在の雇用形態では働き口がなく働く事のできない方に、1日1時間でも、週1日からでも、業務を『固定化』する事で、活躍の場を作ることができるのではないか――という考え方です。
平成29年度より東京大学と神戸市が連携し、しごとサポート西部がコーディネーターとして活動しています。現在までで約50件の雇用が実現しております。
では、実際にどんな働き方があるのか、雇用の事例を2件ほどご紹介いたします。
1つ目は、垂水で人気のパン屋さんでの清掃作業です。
現在は週2日・1日3時間で、調理場等の清掃業務をご担当いただいております。
地域活動支援センターを利用中。真面目な性格で、作業性は非常に高いのですが、気分の波があり自分でブレーキがかけづらく、長く働き続ける事ができるか不安をお持ちの方でした。
緊張感も高く、初めて職場に行った際は、肩に力が入りガチガチの状態でしたが、自分の仕事が固定化されている事で、不安と緊張で固くなりながらも徐々に仕事に慣れていく事ができている様子でした。
職場の方に様子を聞くと、「絶好調!非常に頑張ってやってくれている。」と嬉しい声もいただきました。
本人も職場の方からの評価を聞き、ますますやりがいを持って取り組む事ができています。
2つ目は、おしゃれなニット商品のデザイン会社でのCADを使ったデザイン業務です。
現在は週1日・1日2時間で、取り込んだ写真(データ)をCADで3色ほどのデザインにする業務をご担当いただいております。
就労継続支援B型事業所を利用中。事業所内の講習でもデザインの勉強をされている方で、人とのコミュニケーションの面や、マルチタスクの業務に不安を感じていらっしゃいました。
最初は不安と緊張を感じている様子でしたが、実習中もメモを取り、前向きに取り組まれており、会社の方に印象を聞くと非常に好印象とのことでした。
業務の話以外で談笑する姿も見られ、会社の方がとても暖かく迎え入れてくださいました。
本人も業務にやりがいと楽しさを感じているようで、会社との振り返りの際には、ゆくゆくは今のデザイン業務以外にフォトショップを使った業務もできるようになりたいと、会社も本人も今後の事を前向きに考えていらっしゃいます。
簡単にではありますが2件の事例ご紹介でした。
短い時間からでも『働きたい』という気持ちのある方、『決まった時間、決まった業務に取り組める』力をお持ちの方が、社会に参加し活躍できる場を、これからも増やしていければと思っております。
今回は簡単な説明になってしまいましたので、詳しく聞いてみたいという方は、お気軽に『しごとサポート西部』までお問い合わせくださいませ。
ありがとうございました。