5月15日に東京で開催された、厚生労働省(社会・援護局(社会))の「社会福祉法人の今後を検討する会」(2回目)で、発表をしてきました。
この検討会の目的は、人口がますます減っていく中、“社会福祉法人“という団体は、社会の中でどのような立ち位置であるべきか、またどう地域に価値を出していくかを検討することです。
今回は参考人という立場で、SUISEIが代表をさせていただいている「ほっとかへんネットたるみ」の活動を報告してきました。
「ほっとかへんネットたるみ」は、神戸市垂水区の社会福祉法人が、高齢・保育・障害の垣根を超えて連携し、垂水地域のお役立ちをする活動です。SUISEIは、平成27年度より参加しています。
高齢・保育・障害の種別、また規模の大小といった違いがある、地域の複数の社会福祉法人が、1つのチームとして連携し活動することで、地域貢献の幅が広がるのではないか。
この仮説を実践してきた「ほっとかへんネットたるみ」の、災害復興住宅での取り組み事例を挙げ、社会福祉法人の価値の生み出し方の一例を提案してきました。
私以外にも参考事例として3団体からの発表がありました。
同じ社会福祉法人の地域貢献活動でも様々な例があり、また連携といっても地方になれば繋がり方も違い、制度上様々な方法が選択できるようになっておく方がいいことなどを学びました。
またせっかくの機会なのでひとつ提案、相談をさせていただきました。
社会福祉法人には、目的や活動が記載された「定款」という書類があります。
SUISEIは、障害に限らず生活困窮者や大学生支援を始め、多種多様な地域貢献活動を開発・チャレンジしていますが、「定款」に具体的に書かれていない活動はしづらい状況にあります。
「定款」の変更にも時間がかかるので、タイムリーな活動がしづらい、ということを相談させていただきました。
検討会が終わってからも厚労省の方々と少しお話しできて、定款についても真摯に聞いていただけたと感じ、とても嬉しかったです。
SUISEIはもともと無認可の団体として活動を開始し、平成14年に、当時の利用者様や利用者様のご家族と話し合い、社会福祉法人格を取得しました。
この検討会に参加させていただいて、設立当時の想いを引き継いできた活動が評価される時代になった、と嬉しく感じました。
今後もその想いを繋いで、地域に必要とされる法人になれるよう頑張ろうと思いました。
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この記事を書いた人
岸田 耕二
社会福祉法人すいせい 理事長1981年生まれ、鳥取県出身。精神保健福祉士、産業カウンセラー。
2005年から就労移行支援事業所の施設長などを歴任。これまで東京大学プロジェクト参加、厚生労働省関連や神戸市福祉計画などの委員、ひきこもり支援、社会的養護者支援など幅広く活動中。
趣味はサーフィンとサッカー、娘二人のパパ。
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