「発達障害」という言葉を頻繁に耳にするようになり、しばらく経ちました。
その背景には発達障害にまつわる制度面での変化(例えば2005年には発達障害者支援法が施行されたこと、2010年には自立支援法が改正され、発達障害が正式に同法の対象になったこと)や、発達障害に関する書籍やインターネット上の情報も増え、基本的な発達障害に関する情報にアクセスしやすくなったことなどがあるように思います。
しかし、発達障害とその対応について考えるとき、一概に「発達障害だから□□である」とか「□□だから△△したほうがよい」と言えない面があります。発達障害とひとくくりにして考えるには、様々な面でとても個別性の大きい事柄だからです。
発達障害の個別性について一例を挙げると、ライフステージにおける違いがあります。今から大学に進学しようとしている方と、今から転職や再就職をしようとしている方とでは、考えないといけない問題は大きく異なってきます。
これから何回か連続で、それら発達障害のことや個別的な困り事への対処方法について、いくつかの切り口に分けて書いていこうと思います。困り事への整理の一助になればと考えていますので、よろしくお願いいたします。